・・・慈しみと寛容・・・
駱駝祥子』は、中国の作家老舎による長編小説です。舞台は1920年代の北京。主人公の祥子は貧しい農村出身の若者で、都会に出て人力車夫として働いています。
祥子の願いは、自分の人力車を持つことです。彼は日々の労働に耐えながら、少しずつお金を貯めていきます。3年後、ついに念願の自分の人力車を手に入れますが、喜びもつかの間、兵士に車を奪われてしまいます。
その後も、祥子は様々な苦難に見舞われます。病気や貧困、そして人間関係のトラブルなど、次々と不幸が彼を襲います。それでも彼は懸命に生きようとしますが、社会の厳しさに翻弄され、次第に希望を失っていきます。
物語は、祥子が絶望の中で力尽き、死んでいくという悲劇的な結末を迎えます。
この小説は、当時の中国社会の底辺で生きる人々の苦しみや、社会の矛盾を描いています。ひたむきさ、人間の尊厳といったことに考えさせられるものがあります。
一方中国独特のウイットが描かれていて、日本人には理解できないが、悲しい人生と共に受けいれられています。 『駱駝祥子』は、中国現代文学の傑作の一つとして、今もなお多くの人々に読まれています。