(3)「SILENCE」遠藤周作

マーティン・スコセッシ監督の映画「SILENCE」

原作:遠藤周作

  「神の存在とは何か」これが映画のテーマです。

 日本人は祭壇に手を合わせ手を叩きます、これは信仰ではなく慣習です。

 クリスチャンはその存在と神の働きを信仰として信じます。

  苦しみ、悲しみそして悲痛な出来事。

 この映画は、17世紀初頭の隠れキリシタンの物語であり、イエズス会は神の教えを強調し、隠れキリシタンの迫害と苦しみは神への信仰故であり、パドレスも村人も踏み絵を踏むことはありませんでした。

  映画の主人公ロドリゴは「なぜ人々の苦しみを救う神は黙っているのか・・・」と囁きました。「私は黙っているのではない、おまえが踏み絵に一歩踏み出すたびに、おまえの苦しみに近づいている」と神はロドリゴのに囁きました。


 スコセッシ監督は映画を通じて遠藤が知っている神の姿を求めました。

  ロドリゴは、最後に十字架を捨て踏み絵を踏みましたが、神は日本で亡くなるまで彼を抱きしめました。クリスチャンである遠藤は神をこのように理解しました。遠藤にとって神は信じるものではなく感じるものでした。